保健室の先生から相談された時に考えなければならないこと

生徒からよく相談される保健室の先生がいます。

理由は簡単です。
担任の先生に相談できなかったのです。
そして、
副担任の先生にも相談できなかった。
学年の先生にも相談できなかった。
他学年の先生にも相談できなかった。
部活動の顧問にも相談できなかった。
でも、

「保健室の先生なら分かってくれる」と生徒が思った

だから、保健室の先生のところへ話をしに行くのです。

「自分が担任をしている生徒が、保健室の先生のところへ相談しにいくようでは担任失格だ」
そんなことではありません。
学級には、特別支援が必要な生徒などさまざまなタイプの生徒がいるわけですからね。
学級すべての生徒を担任一人だけで支援しようという考えがそもそも間違っているのです。
<目次>
1.保健室の先生からの生徒の情報は、生徒の人生を左右するくらい貴重なもの
2.自分だけでは対応できていない生徒がいることを、謙虚に真摯に受けとめる
3.保健室の先生に相談された時の基本的な考え方
4.一人の生徒を学校全体で支援するという視点をもつ

中学校、保健室の先生


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<1.保健室の先生からの生徒の情報は、生徒の人生を左右するくらい貴重なもの>
保健室の先生から担任している生徒が相談に来たと保健室の先生から報告があった時、どのように考え、どのように対応するかということなのです。

生徒からの相談内容は様々です。
「教室に入れない」
「とにかくしんどい」
「授業がつらい」
「学校にいきたくない」
「お腹がいたい」
そんなことを保健室の先生に言います。
「仲の良い友達が・・・」
「○○先生のことが大嫌い」
「両親が・・・」
保健室の先生が、その理由を何時間もかけて聞いてくれます。
中には、命に関わる内容であるにも関わらず、「担任の先生や親には絶対に言わないで!言ったら・・・」と生徒が言うような難しいケースもあるのです。
担任の先生や部活動の顧問の先生が聞けないことを、聞きだしてくれるのです。
そうして聞き出した重要な情報を、担任の先生の気を損ねないように、保健室の先生は伝えてくれるのです。

保健室の先生からの生徒の情報は、生徒の人生を左右するくらい貴重なもの

なのです。

<2.自分だけでは対応できていない生徒がいることを、謙虚に真摯に受けとめる>
担任の先生だけの判断ではなく、保健室の先生、SC、SSWなどの視点も取り入れなければならないのです。
謙虚に素直に聞き入れる姿勢がなければ、生徒理解をすることはできません。
そうして伝えてもらった重要な情報に対して、絶対に言ってはならないことがあります。
「あー、〇〇(生徒の名前)ね。知ってましたよ。あの子、聞いてもらえそうな先生によっていくからね。あの子は弱いねん。あの子は、甘えているだけだから、保健室で甘やかさず、追い出してもらっていいですよ。かまってほしいだけだからね。」
こんな言い方を保健室の先生にしたら、見も蓋もありません。
何時間もかけて聞き出した意味がまったくなくなってしまうのです。
私も以前は、このような対応をしていましたが、まったくの見当違いだと分かりました。
そんなことを聞くために、情報を伝えているわけではないのです。
保健室の先生が担任の先生に生徒からの相談内容を伝えた時に、担任の先生が分かってくれなければ、保健室の先生から見ても「担任の先生は分かってくれない存在」
になってしまうのです。
これは担任の先生に限ったことではありません。
部活動の顧問の先生、副担任の先生等にもあてはまります。
そうして聞いてもらった大事に情な報を、「甘えてるだけ」と、分かったようなことを言って、結論づけてははいけないのです。

<3.保健室の先生に相談された時の基本的な考え方>
保健室の先生が、担任の先生や部活動の顧問の先生に期待していることは、
「甘やかさなくていいよ」ということではありません。

担任の先生が、相談してきた生徒のことを気にかけていることを生徒にそれとなく伝えること
聞き出してもらった情報をもとに、その生徒への関わり方をほんの少しでも変えること

なのです。
だから、情報を聞いた側の先生の姿勢として、
「聞いてもらってありがとうございます。助かります。ちょっと私もあの子の話を全然聞いてあげられてなかったから。保健室の先生に聞いてもらってよかったです。これからは、⚪⚪を気にして接していきます。あと・・・」
と少なくとも言えなければなりません。

<4.一人の生徒を学校全体で支援するという視点をもつ>
自分はできている、と思っている先生は、「自分ができているはずなのに、保健室の先生にできていないと思われて責められている」そんな風に考えてしまうのです。
考え方の根本が違っています。
保健室の先生は、そんなことを考えてはいません。
「どうやったら、相談に来た生徒を救うことができるのか」
その一点なのです。
その一点のための判断基準の視点は、「学校全体」です。
「担任の先生が一人で救えなければならない」なんて、考えはいないのです。

ある生徒はスクールカウンセラーが、ある生徒はソーシャルスクールワーカーが、ある生徒はその他の先生が救えばよい

そんな考え方をしているのです。
先生それぞれの役割があるということなのです。
保健室の先生も、SC、SSWも、学校や学年の大切なチームの一員なのです。

<まとめ>
保健室の先生からの生徒の情報は、生徒の人生を左右するくらい貴重なもの。謙虚に素直に聞き入れる。
自分だけでは対応できていない生徒がいることを、真摯に受けとめる。
自分一人で学級全員の生徒を見ることができるなんて思わない。学校全体で見ていく。それぞれの先生の役割がある。
「あの生徒は甘えているだけだ」なんて決して言わない。

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