中学生にLINEをこう授業する|パワーポイント使用

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目次
1.中学生にLINEを授業しなければならない理由
2.「LINE(公式)安心安全ガイド」とは
3.中学生にLINEを授業する
4.授業素材(パワーポイント)ダウンロード
5.その他参考資料

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1.中学生にLINEを授業しなければならない理由

LINEは、早い段階で指導しなければなりません。
できれば情報教育担当が学校全体で方向性も含め、組織的にしなければなりません。
ネット関係の生徒指導はとても時間がかかります。
スッキリ問題解決させるのも難しいのです。
「本人の写真をメールやLINEで別の友達に送信したことによって、不登校気味になった」
というような場合です。
「送信先をすべて調べて、保護者または先生の前で削除させる」のが基本スタンスですが、これだけでは問題は解決しません。
被害にあった生徒の心のケアなどやることがたくさんあります。
LINEについての生徒指導をしたことがある先生は、ご存じでしょう。
こうなる以前に、しかるべきネットモラルの指導をしなければなりません。

ここで注意しなければならないのは、「危険だから使わない方がよい」という指導では問題を防げないことです。
「LINEを使っている」あるいは「今後使い始めるかもしれない」ことがある生徒や家庭に対し、
「使い方や注意すべきことを知ってもらう」
ことにあります。
その上で、LINEやメール、フェイスブックなどを使うか使わないかを決めるのは、保護者なのです。
LINEを使っている生徒の保護者から、
「うちの子がLINEやっているんですけど、大丈夫ですかね~?」
と聞かれるようでは駄目なのです。
担任の先生が個人の知っている情報だけで「LINEの良しあし」を答えることではないのです。
後述の参考資料にもありますが、学校として、学年として、イニシアチブを取るべき事項なのです。

また、指導する側が「LINEを使ったことがない」なら、指導に説得力がありません。
LINEを普段から使う必要まではありませんが、学年の先生とどんなものか分かる程度には使用しておくべきでしょう。

今回の授業で目標とする生徒の感想です。
「今日のLINEの授業はとても勉強になりました。私はまだLINEを使ったことがありませんが、高校を合格したら、スマホを買ってもらいLINEもするつもりです。LINEはとても楽しく便利なツールだと分かりました。メールやLINEを使う以上は、その使い方や危険性もしっかり理解しなければならないと思いました。特に、「LINEの安全安心ガイド」はしっかり読まないと、犯罪に巻き込まれたり、いじめにあったりする可能性もあることが分かりました。ネットマナーを守っていきたいと思います」
「今まで何も考えずにLINEを使っていた。LINEの安全安心ガイドをしっかり読んで、必要な設定をすぐにしようと思う。軽はずみな冗談で友人を不幸にする可能性があるので、注意していきたい」

2.「LINE(公式)安心安全ガイド」とは

「LINE(公式)安心安全ガイド」があります。
今回の授業の土台となる資料です。
詳細は、「LINE(公式)安心安全ガイド」HPをご覧ください。
まずは、その目次と主な内容です。

~「LINE(公式)安心安全ガイド」HPより抜粋~

<知らない人と絶対に会わない>
・危険な人の特徴(とくちょう)~こんな人がいたらすぐにブロックしよう~
・このような人がLINEのトーク(メール)で話しかけてきたら、以下の方法ですぐにブロックしてください
・危険から自分の身を守るための方法
つながらないようにしよう
LINE IDを知らない人と交換(こうかん)しない
LINE IDをインターネットに書かない
知らない人から友だち追加されないようにLINEを設定する
知らない人とつながってしまったら?
<ネットマナーを守ろう>
<めいわく(スパム)メールが来たら>
・通報の方法
<それでも問題が起こったら>

とても分かりやすくまとめられています。
変に教師側で変更するよりも、公式HPにある素材をそのまま教材として使う方が安全安心です。
また、この中で、
「危険な人の特徴(とくちょう)~こんな人がいたらすぐにブロックしよう~」
「ネットマナーを守る」

は、特に重要です。
「LINE(公式)安心安全ガイド」HPより該当部分を抜粋します。

「危険な人の特徴(とくちょう)~こんな人がいたらすぐにブロックしよう~」
・エッチな質問をしてくる人
・写メなど顔写真を見せてほしいと言ってくる人
・性別や年齢(ねんれい)、学校や住んでいる場所などを聞いてくる人
・芸能人でいうとだれに似てる?や体重・身長・胸のサイズなど体の特徴(とくちょう)を聞いてくる人
・電話番号やメールアドレスなどプライベートな連らく先を聞いてくる人
・「かわいいね~」「好きになりそう」「君のことタイプかも」など、ほめたり、好きと言ってきたりする人
・「○○行こうよ!」「いっしょに○○しようよ!」と実際に会うような話をしてくる人
・「○○買ってあげるよ」など、お金を持っていることやお金をあげることをアピールしてくる人
・芸能界関係者だとウソをついて「モデルとか興味(きょうみ)ある?」とか「芸能人を紹介(しょうかい)しようか?」と言ってくる人
「ネットマナーを守る」
・他人の悪口を言わない
・安易な気持ちで自分や他人の顔写真をのせない
・仲間はずれにして特定の人をグループから強制退出しない
・わいせつな写真やトークを投稿(とうこう)しない
・ウソの情報や事実かどうか分からない情報を広めない

これらはすべて、中学校で取り上げなければならない問題なのです。

さらに、「保護者・学校関係者の皆さまへ」の中で、「LINEサービス紹介」があります。
そこには、

SNSとは違い、誰でも見られる場所につぶやきや日記を投稿するようなサービスではなく、従来の電話やメールと同じようなことができるアプリだと考えてください。つまり、LINEは、見知らぬ人ではなく、家族や友達など、すでに知っている人とのコミュニケーションをするためのアプリです。

とも書かれています。
学年通信(学年便り)、学級通信(学級便り)で積極的に発信すべきです。

3.中学生にLINEを授業する

T:
教師の発問・指示・説明・PC操作
S:
予想される生徒の反応
※:
留意点・その他

実際のスライドには、アニメーションがあります。
Tの発問(例えば、第1発問の「何の操作画面ですか」)の答えの部分は、実際のスライドではアニメーションで隠しています。
—<スライド1>—
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T:
何の操作画面ですか?分かった人は手を挙げます。
(確認後)
T:
手を挙げた人全員で言います。さんはい。
S:
LINEです。
T:
従来の電話やメールと同じようなことができるアプリケーションです。画面のように、投稿すると会話を続けることができます。

—<スライド2>—
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T:
LINEについて、基本的なことを説明します。
LINEの公式HPによると、
・見知らぬ人ではなく、家族や友達など、すでに知っている人とのコミュニケーションをするためのアプリケーションです。
・従来の電話やメールと同じようなことができるアプリケーションです。
・SNSとは違い、誰でも見られる場所につぶやきや日記を投稿するようなサービスではありません。

※:
使ったことがない生徒が多い場合など、状況に応じて実際に先生同士でLINEのやり取りをするのもよいでしょう。
教材提示装置(OHC、書画カメラ)などで、スクリーンにそのやり取りをリアルタイムで写すのも1つの方法です。

—<スライド3>—
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T:
LINEの基本用語をいくつか説明します。
スタンプと言います。
スタンプ1つでさまざまな気持ちを表すことができます。
他にも、たくさんのスタンプがあります。
これらは、インターネット上で入手することができます。
無料のスタンプだけではなく、有料のスタンプもあります。

—<スライド4>—
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T:
「グループ機能」というものがあります。
例えば、Cさんが「○○部グループ」を作成しました。
メンバーは、自分、Cさん、Dさんです。
もし自分がこのグループに投稿すれば、Cさん、Dさんにも同時にメッセージを送信されることになります。
Cさん、Dさんも「○○部グループ」に投稿すれば、同じことができます。
グループの人数は、数人から数十人になることもあります。

—<スライド5>—
(<スライド5>については、省略してもよいでしょう。)
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T:
タイムラインです。
タイムラインとは、自分と登録した友だちが投稿したテキストやスタンプ・画像などが、時間の流れに沿って表示される空間です。
Aさん、Bさん、Cさんが友達として登録されているなら、Aさん、Bさん、Cさん、自分の投稿がこの画面に時間順に一覧表示されます。
参考:LINE公式ホームページ

—<スライド6>—
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T:
LINEの長所と短所をできるだけ書きましょう。
LINEを使ったことのない人は想像でOKです。
TVや友達から聞いたことでもいいでしょう。
「自分がそう思う」ということで構いません。
時間は3分です。
(3分後)
全員起立します。順番に発表します。自分の意見がすべて言われたら座ります。

S:
予想される生徒の発言
長所
・簡単に送信できる。
・スタンプを一つ送れば気持ちを伝えられる。誤解されることが少ない。
・グループを作成すると一度に多くの友達に通信できる。
・部活や宿題、学校の連絡をやり取りできる。
・忙しいとき、返信がスタンプだけでできる。
・友達にIDを教える⇒その友達が他の友達にID教える→いつの間にか友達が増える。
・無料通話ができる。
短所
・いつでもスタンプばかりの友達はめんどくさい。
・タイムラインで噂を流される。悪口を書かれる。
・グループ内で攻撃される。
・タイムラインでチェーンメールを流される。5分以内に投稿しないと、データが流出するなど。
・グループ内の会話がすべて送信されてくる。
・読んだことが分かる(相手に既読と表示される)ので、読んでいないと言い訳ができない。返信しないと、KS(読んだのに返信しない)と言われる。
・グループ内で、友達の友達(知らない人)も追加される。
・電話帳がややこしい。
・個人情報が危険にさらされる可能性があると思う。
・夜遅くまでだらだらしてしまうので、疲れる(成績下がる、授業中眠たくなる)。

T:
たくさんでましたね。
さすが〇組です。

※:
聞きながら板書する。
長所は出てきた順に板書します。
短所については、「意味のあるかたまりごと」に板書します。
例えば、
・面倒な部分
・危険な部分(見知らぬ人関係)
・いじめなどにつながる部分(ネットマナー)
・その他
に分けることができます。
板書例を示します。
(クリックで拡大表示できます)
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すべての意見が出た後に、
「面倒な部分」、「危険な部分」、「いじめにつながる部分」
という板書を教師が行い、四角で囲みます。

—<スライド7>—
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T:
皆さんが言ってくれた短所に関係する事件が実際に起こっています。
(スライドの文章をそのまま読みます。)
ネット上で実際に起こった事件①
●「人間じゃない。死ね」「殺したるわい」「おー来いや」などとグループチャットで2人の少女が激しい応酬を繰り広げた末、この少女らが元同級生で同じ16歳の女子生徒を死なせ、山中に遺体を投げ捨てる。加害者のうちの数人は女子生徒と面識すらなかった。
●スマホで知った少女に殴る蹴るの暴行をし、中高生の少女4人が逮捕される。「少女がスマホでの連絡を絶ったり、態度が悪かったりしたことに腹が立った」と供述する。被害者は、中学3年の女子生徒。

—<スライド8>—
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T:
ネット上で実際に起こった事件②
●交際女性に「死ねよ」と投稿し、女性が自殺。自殺教唆の疑いで慶応大生が逮捕される。
「お願いだから死んでくれ」「手首切るより飛び降りれば死ねるじゃん」などとメッセージを送信する。女性は自宅マンションのベランダから飛び降りて死亡した。
●会話で無視された腹いせに、生徒の足首縛り川落とし火であぶる。友人の少年4人が逮捕される。
●芸能人装うサイト、「タレントの話し相手になって」とメッセージを受け、メールに返信するたび、サイト利用料約四十万円をだまし取られる。

—<スライド9>—
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T:
さて、このような被害にあわないために、知っておくべきことがあります。

—<スライド10>—
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T:
LINEの公式ホームページに実際に掲載されている文章です。
危険な人の特徴(とくちょう)①
~こんな人がいたらすぐにブロックしよう~
・エッチな質問をしてくる人
・写メなど顔写真を見せてほしいと言ってくる人
・性別や年齢(ねんれい)、学校や住んでいる場所などを聞いてくる人
・芸能人でいうとだれに似てる?や体重・身長・胸のサイズなど体の特徴(とくちょう)を聞いてくる人
・電話番号やメールアドレスなどプライベートな連らく先を聞いてくる人

※:
実際にはアニメーションがありますので、このスライドは生徒に自由発言させながら進めていくとよいでしょう。

—<スライド11>—
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T:
危険な人の特徴(とくちょう)②
~こんな人がいたらすぐにブロックしよう~
・「かわいいね~」「好きになりそう」「君のことタイプかも」など、ほめたり、好きと言ってきたりする人
・「○○行こうよ!」「いっしょに○○しようよ!」と実際に会うような話をしてくる人
・「○○買ってあげるよ」など、お金を持っていることやお金をあげることをアピールしてくる人
・芸能界関係者だとウソをついて「モデルとか興味(きょうみ)ある?」とか「芸能人を紹介(しょうかい)しようか?」と言ってくる人

—<スライド12>—
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T:具体的にブロックする方法については、
・学年便り
に掲載する予定です。
また、
・LINE公式安全安心ガイド
を見ることができる人は、保護者の許可を得て見てもいいでしょう。

—<スライド13>—
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T:
今度は、自分側の注意点です。
ネットマナーを守らなければなりません。
もし、使う機会があるなら、
・他人の悪口を言わない
・安易な気持ちで自分や他人の顔写真をのせない
・仲間はずれにして特定の人をグループから強制退出しない
・わいせつな写真やトークを投稿(とうこう)しない
・ウソの情報や事実かどうか分からない情報を広めない
ことが絶対条件です。
LINEに限らず、メールなどインターネットを使っていく上で当然のことです。

※:
実際にはアニメーションがありますので、このスライドも生徒に自由発言させながら進めていくとよいでしょう。)

—<スライド14>—
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T:
今日の授業の感想を書きましょう。
感想文は、学年通信(学年便り)、学級通信(学年便り)に掲載します。

—<授業の留意点>—
●LINEについて詳しい生徒だけが、どんどん発言しないようなクラスルールも事前に作っておく必要があるでしょう。
もし、「そういうものがない」、「コントロールできない」場合は、
「(笑顔で)いますよね~。クイズ番組でもみんなが盛り上がろうとしている時に、答えをすぐに言ってしまう解答者が・・・。ああいうの、みんなの考える力をなくしますよね~」も有効です。
というような説明を最初にしておくといいでしょう。
●クラスの状態により、短所の発言の途中にLINEをよく知っている生徒から
「それは、○○で対応できる」
という勝手な発言がでる時もあるでしょう。
発言した生徒にもよりますが、
「(笑顔で)それは、もう少し後で言うタイミングがありますよ。フライングです」
と対応すればいいでしょう。
●「発言のさせ方」など、授業の基本については、年度末、もう一度自分の授業をチェックする<中学校:授業の基本>でも記事にしています。
●外部の講師に依頼するのも効果的です。LINE(株)は、出前授業を実施しています。

4.授業素材(パワーポイント、ワードファイル)ダウンロード

授業用パワーポイントイメージをPDFファイルで表示
「中学生にLINEを授業する:パワーポイントファイル」ダウンロード
「中学生にLINEを授業するワークシート:ワードファイル」ダウンロード

5.その他参考資料

文部科学省ホームページ「中学校学習指導要領解説 道徳編 平成20 年7 月」
「5 情報モラルの問題に留意した指導「第3章道徳」の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の3」より抜粋

———
(5) 生徒の発達の段階や特性等を考慮し,第2に示す道徳の内容との関連を踏まえて,情報モラルに関する指導に留意すること。
社会の情報化が進展し,コンピュータや携帯電話等が普及することにより,情報の収集や表現,発信などが容易にできるようになったが,その一方で,情報化の影の部分が深刻な社会問題になっている。生徒は,それらを日常的に用いる環境の中に入っており,学校や生徒の実態に応じた対応が学校教育の中で求められる。これらは,学校の教育活動全体で取り組むべきものである,道徳の時間においても同様に,情報モラルに関する指導に配慮していかなくてはならない。
———
(1) 情報モラルと道徳の内容
情報モラルとは情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度ととらえることができ,その内容としては,個人情報の保護,人権侵害,著作権等に対する対応,危険回避などネットワーク上のルール,マナーなどが一般に指摘されている。
道徳の時間においては,第2に示す道徳の内容との関連を踏まえて,例えば,情報モラルに関する題材を生かしたり,情報機器のある環境を生かしたりするなどして指導に留意することが求められる。道徳の内容との関連を考えるならば,例えば,ネット上の書き込みのすれ違いなど他者への思いやりや礼儀の問題及び友人関係の問題,情報を生かすときの法やきまりの遵守に伴う問題など,多岐にわたっている。特に,情報機器を使用する際に,自分のことを明らかにしなくとも情報のやりとりができるという匿名性に伴って,使い方によっては相手を傷付けるなど,人間関係に負の影響を及ぼすこともある。各学校においては,生徒や地域の実態等を踏まえ,指導に際して配慮すべき内容について検討していくことが重要である。
(2) 情報モラルへの配慮と道徳の時間
情報モラルに関する指導について,道徳の時間では,その特質を生かした指導の中での配慮が求められる。
指導に際しては,情報モラルにかかわる題材を生かして話合いを深めたり,コンピュータによる疑似体験を授業の一部に取り入れたり,生徒の生活体験の中の情報モラルにかかわる体験を想起させたりする工夫などが考えられる。創意ある多様な工夫が
生み出されることが期待される。具体的には,例えば,相手の顔が見えないメールと顔を合わせての会話との違いを理解し,メールなどが相手に与える影響について考えるなど,インターネット等に起因する心のすれ違いなどを題材とした指導が考えられる。また,ネット上の法やきまりを守れずに引き起こされた出来事などを題材として授業を進めることも考えられる。
その際,その問題の根底にある他者への共感や思いやり,法やきまりのもつ意味などについて生徒が考えを深めることができるように働き掛けることが重要になる。なお,道徳の時間は,道徳的価値及びそれに基づいた人間としての生き方についての自覚を深めることを通して道徳的実践力を育成する時間であるとの特質を踏まえ,例えば,情報機器の使い方やインターネットの操作,危険回避の方法やその際の行動の具体的な練習を行うことにその主眼をおくのではないことに留意する必要がある。

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